Webメディア「現代ビジネス」に掲載されました【2024年12月21日】


宮脇さきの記事が以下のタイトルで、Webメディア「現代ビジネス」に掲載されました。
物価は日本の5倍、道路では高級車が爆走…移住需要が高まるドバイの「意外な一面」
ドバイは「世界一」の建造物が並ぶ華やかな都市として知られています。ブルジュ・ハリファや巨大ホテルなど、まるでテーマパークのようにゴージャスな街並みが広がります。しかし実際に住んでみると、そのきらびやかさの裏に現実的な課題が潜んでいるのです。
まず驚くのは生活コストの高さです。カフェでコーヒーとケーキを頼めば5000円ほど、日本で1000円のウイスキーがドバイでは1万円近くすることもあります。家賃も中心部の2LDKで月50〜70万円。資産や収入に余裕のある人ならまだしも、暗号資産の利益などを頼りに移住した人の中には、物価についていけず撤退するケースも少なくありません。
また、気候が厳しく、外出機会が減るドバイでは、孤独に苦しむ移住者が多いのも事実です。特に夫婦で移住した場合、妻は子供の習い事などを通じて友人を作りやすい一方、夫が孤立し、結果的に離婚に至る「ドバイ離婚」も起きています。
しかし、一方で、ドバイならではの文化や制度を活かしたビジネスチャンスもあります。たとえば訪問型美容室は規制が緩く、出張サービスが受け入れられる環境のため成功しやすいのです。人口増加に対してまだ供給が追いついていない分野も多く、挑戦する価値は十分にあります。
ただし、イスラム文化の影響も生活に大きく及びます。ラマダン時期は店舗が閉まり、アルコールは限られた場所でしか飲めません。犬の散歩で叱責されることもあり、グローバル都市といえども宗教的な制約は色濃く残っています。
かつて最大の魅力だった税制優遇も変化しています。2018年に付加価値税、2023年には法人税が導入されました。日本より税率は低いものの、かつてのような圧倒的な「税制天国」とは言えなくなっています。
ドバイは「大人のディズニーランド」のように刺激的で、短期滞在やビジネスチャンスには恵まれた都市です。しかし、長期で住むとなると高い物価、孤独、宗教的制約、そして税制面の変化が大きなハードルになります。華やかさに魅了される一方で、冷静に生活の現実を見極めることが、ドバイ移住を成功させる鍵だと考えられます。
現代ビジネス
物価は日本の5倍、道路では高級車が爆走…移住需要が高まるドバイの「意外な一面」
カテゴリー
Webメディア
掲載日
2024/12/22